Novel brainの研究室

物語理論の研究をしています

目次

ここはゴシカン1号とゴシカン2号による

「物語創作技法の研究と発表」を行うブログです。

 

主に想定されている物語は

ライトノベルとノベルゲーム(エロゲ)シナリオになります。

 

 目次

0.序章 原型とオリジナリティ

♯基礎概念

1.「面白い」の定義

2.メインプロットとサブプロット

3.叙述と模倣

4.文章屋の三つの力

♯企画

5.アイディアをプランに落とす

6.設定を落とし込む土台作り 

♯キャラクターメイキング

7.オマージュ

8.ビジュアル設定

9.共通項

10.「普通であって、普通でない」

11.ギャグ(1)

12.ギャグ(2)

13.魅力(読者のうれしいポイント)

14.バックストーリー

15.モブ相関図

♯プロットメイキング

16.キャラクターメイキングとプロットメイキングは並行して進む

17.作品の出来はプロットで九割決まる

18.メインプロットとサブプロット

19.三幕構成

20.概要プロット

21.ハコ書き

♯ライティング

22.キャラクターの声を聴く

23.初稿は十割直すのが当たり前

24.第一幕を書き終えるタイミング

25.一シーンで扱える話題は一つまで

26.つまらない説明パートをなくす冴えたやり方

 

 

その他.序盤の創作手順

キャラクターメイキング手順
 
・主人公かメインヒロインなら
 
原型の感動を再現するために、大まかにどんな性格、思想ならそのシーンを成り立たせられるかをイメージする。
頭の中にできたら、必ず文章で記録する。言葉で説明できないなら練り込みが足りない。
 
・オマージュキャラを連れてくる
 
そのイメージを達成できる、既存キャラの中で自分が大好きだと言えるキャラを探し出す。
(なぜやるのかの理屈は原型の考え方とほぼ同じ。しかし、当たり前だけど原型の感動を再現するのに原型のキャラを連れてくるのは避けたい。パクリになりやすいから)
 
・どこが、なぜ、大好きなのか
 
オマージュキャラのどこが、なぜ大好きなのかを抽出する。
 
例:
姫川風花が大好き
 
どこ→好意の表現が素直で、表現することに躊躇いがない。好きという言葉以外でも常に主人公が好きであるということを色んな方法で伝えてきてくれる(例えば手を握る、とか、見つめ合う、とか)
 
なぜ→可愛い女の子に四六時中「あなたが好きです」と表現され、それを受け取り続けるのは気持ちがいいから。
 
和泉政宗が大好き
 
どこ→どんなに不幸な目に遭っても決して捻くれることなく、自分と妹が幸福になることに向かって全力で努力できるところ。
 
なぜ→正直者、真面目者の強さ、かっこよさを体現していて、見ていて清々しい。気持ちがいい。
 
・ビジュアル設定
 
髪型、色
顔の特徴
身長、体重、スタイル(エロゲのOHPが参考になる)
もっともよく着ている普段着がどんなか
 
だけでいいからざっくり仮決めする。
不都合が生じたらあとからいくらでも変えてよい。
オマージュキャラとは別のキャラ(別のキャラである必要がある)を、ビジュアルイメージキャラとして連れてきてしまうのもひとつの手。丸々一致していなくても、◯◯みたいな雰囲気のキャラ、とするだけで後の工程のイメージがぐっと楽になる。
 
・ここまでを、主人公とメインヒロインの2キャラ分行う
 
・共通項を作る
 
主人公とヒロインに3つの共通項を作る。共通項は個別解説の章を参照。
 
・「普通であって、普通でない」を見つけ出す
 
「普通であって、普通でない」は個別解説の章を参照。
(といいつつ、この章はまだない。近日作成予定)

0.序章 原型とオリジナリティ


◆原型


「創作物を作ろう」と思い立つ瞬間、人は必ず「なにかの刺激」を受けている。

それは分かりやすいところでは他人の手による創作物かもしれない。

面白い小説を読んだ。ぼくもこんな物語が書きたい!

つまらない映画を観た。おれならもっと面白くできた!

素晴らしいイラストを見た。あとイラストのキャラクターを動かしてみたい!

場合によっては、それは実在の人間だったり、体験した出来事かもしれない。

こんな変な人がいた。彼をモデルにした作品が作れないだろうか。

こんな嫌なことがあった。このモヤモヤを小説に昇華したい。

過去の記憶から刺激を受けることもあるだろう。

面白かった創作物を突然思い出した。過去に体験した出来事がフラッシュバックした。十分にあり得る。

あるいはそれは夢かもしれない。

自分の思考そのものも範疇に入る。昔から考えていた命題に対する、革新的で刺激的な回答。芸術的なまったく新しい表現技法…。

色々なパターン。無限の可能性がある。

だが、「創作物を作ろう」と思い立つ瞬間、あなたは必ず「なにかの刺激」を受けている。それだけは間違いない。

ない?

あるはずだ。

創作をするなら、まず、なにがあなたを創作に駆り立てたのかを探し出して欲しい。

この、あなたに創作物を作ろうと思い立たせた「なにか」を、【原型】と定義したい。

原型はひとつであることもあるし、複数に渡ることもある。

とある知識と、とある作品の感動が不意に組み合わさったときに生まれる創作衝動もあるだろう。

そのときの原型は「とある知識」と「とある作品の感動」の両方だ。

だが、注意して欲しい。

原型は探すものであり、創り出したり、こねくり回してはいけない。

それは原型ではない。

あなたに創作衝動をもたらした、その大元にあるものを、あなたの手で探し出して欲しい。

それはあなたにしかできない。


◆原型の感動


原型はあなたに刺激を与えた。だから、あなたは創作物を作ろうと思い立ったはずだ。

その刺激が、どんな刺激の仕方であり、あなたにどんな感情を想起させたのか。

つまり、どのような感動を与えたのか。

『共感』か、『理解』か…。

幸福か。喜びか。楽しさか。笑いか。感傷か。切なさか。悲しさか。苦しさか。怒りか。閃きか…。

その内容を明らかにし、記録して欲しい。

『感動』とはなんであるか…詳しい定義については次回以降に語っていきたい。


◆創作のオリジナリティ


すべての創作物にはオリジナリティがあるべきだ。

だが、創作にオリジナリティは1%あればよい。

1%以上いらないという意味ではない。1%確保することすら難しいから、確実に1%は守りきってほしいという意味だ。

オリジナリティを守ることは難しい。これを守るために99%の技術と理性を駆使し、死力を尽くさなければならない。

もし、奇跡が起きたならば、1%のオリジナリティを死守した作品が2%、3%とオリジナリティの領域を広げられることがあり得るだろう。だが、それは奇跡の話であり、狙ってやる話ではないのだ。

1%のオリジナリティを死守すること。まずはここから始めたい。

原型を探し出し、原型の感動を記録する。

これは1%のオリジナリティを守るために大切なことだ。

その原型に、その感動の仕方をした人間は、この世にたったひとり、あなたしかいない。

近しい感じ方をした人間がいたとして、あなたと『同じ』感動をした人間はいない。絶対にいない。

あなたはその原型を選んだ。あるいは、その原型に選ばれた。

「なにかの刺激」に反応し、創作しようと思い立った。

その事実、その感動こそが、絶対に手放してはいけない、1%のオリジナリティである。

我々は、この感動を再現しなければならない。

あなたが感じた、あなただけが感じたその感動を、あなたの手で再現するのだ。

それは、紛れもなく、あなたにしかできない。

そのためには、99%の技術と理性が必要になる。

――では、技術と理性の話を始めよう。

 

その他. オリジナリティについて

(オリジナリティについてひとりでつらつら考えていたものの備忘録です)

 

オリジナリティってなんだ? という問題は
長らくめんどくて棚上げしてたけど、
改めて自らに問うと本当に厄介な概念だなと思わされる…

オリジナリティとは「独創性」と和訳される。
独創とは、「独自の新しい考え・思いつきで、ものごとをつくり出すこと。」

………ふーむ?

独自、独自ねぇ。
他人と違う、ということか。

…あれ、ふと思ったんだけど、
この読み解き方すると
オリジナリティに唯一性の概念って入り込まなくない?

似ていること、
近似していること、
って実はオリジナリティを
損なう要素にならないのでは?

(元々思ってなかったけど、
普遍概念から論理的に説明可能なのでは? 的な)

オリジンとは原点であり、
原点は唯一無二であり近似存在を持たない。

しかし、オリジナリティは独創性であり、
独創は他と違えばよく、
オリジナリティAとオリジナリティBは
近似要素を持っていたり、
部分的にまったく同質であっても、
他にAとBが異なると認められる要素さえあれば、
それはAもBもオリジナリティを持っている、
と断じても矛盾はない。

…ないよね!?

問題になるのは
オリジナリティが「認められる」という部分で、
ある人物にはオリジナリティが認められても、
同じものを見た別の人間にはオリジナリティが認められない、
というケースも存在する

つまり世に言う「オリジナリティの『ある』」作品というのは、
およそこの世の8割程度の人間に
「これはこのクリエイター独自のものである」
と認めされせるほどに「独創性の主張が強い」作品である。

つまり、オリジナリティは「ある/なし」とは別に
「強度」という語り口が存在するのではないだろうか。

西尾維新とか、SCA自とか、
ここらへんは独創性強度が強いって言えるはず。

じゃあ、このレベルまで来ないと
オリジナリティはないのかというと、
それは強度の問題なので完全なる極論。

オリジナリティは必ずあるべきだが、
その強度の高さは必ずしも問われるべきではない。

 

(ゴシカン2号)

1.「面白い」の定義

 ◆「面白い」は定義可能なのか?

 

「面白い」ものが作りたい。
クリエイターなら誰しもが願う事柄だ。

では、あなたが作りたい「面白い」とはなにか?

 

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4.文章屋の三つの力

物語を形づくるのに必要な能力は主に以下の3つに分類される 。

 

・『キャラクターメイキング』能力 

・『プロットメイキング』能力 

・『ライティング』能力 

 

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9.共通項

  

◆キャラクターを生かす三つの共通項

 

  1. 生活空間の共通項
  2. 関係性
  3. 行動軸の共通項

  

キャラクターの人格は別のキャラクターとの相関関係によって表される。

だからこそ、キャラクターとキャラクターの間には共通項があることが大切だ、というお話。

 

 

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